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「新世紀ゾンビ論: ゾンビとは、あなたであり、わたしである」藤田直哉*1著(筑摩書房)

私は、ゾンビは希望だと考えています。――本文より

映画、ゲーム、マンガ、アニメなど、いたるところに立ち現れ、変容し、増殖し続けるゾンビ。
腐敗し動作が緩慢なゾンビから、俊敏で理性のあるゾンビ、そして、キュートで共存可能な美少女ゾンビへ! こうした変容は、はたして何を意味しているのか?
ゾンビものの映画に見て取れる、敵の襲来に備え、巨大な防御壁を築き、
少ない資源でサバイバルするという〈ゾンビ・フォーマット〉と、リアルな政治状況との関係とは?
いったいなぜ、「私たちがゾンビだ! 」と言い得るのか?
現代日本のカルチャー・シーンに登場した、美少女ゾンビたち――、その可能性の中心とは?1983年生まれのSF・文芸評論家、藤田直哉が7年の歳月をかけて完成させた、まったく新しいゾンビ論にして、現代社会論の誕生!

アニメや映画愛好家*2ならゾンビに遭遇した経験があると思います。敵役として見過ごしていたゾンビに制作者たちがどのような意図を込めていたのか注目すると、ゾンビという存在を通じて見える世界が変わってきます。

過去を現在化した存在である「幽霊」は、時間を超越できたり、その場で起きなかったことを表現できる演劇との相性が良い

興味深いのは著者のツイートです。コンテンツの評論にとどまらず日本人の死生観や民俗信仰など事実の収集と分析に圧倒されます。お盆という絶好の機会に手に取っていただきたい本です。

 

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新世紀ゾンビ論: ゾンビとは、あなたであり、わたしである (単行本)

新世紀ゾンビ論: ゾンビとは、あなたであり、わたしである (単行本)

  • 作者: 藤田直哉
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2017/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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*1:SF・文芸評論家 博士(学術)二松学舎大学、和光大学非常勤講師。 クラウドファンディングご支援ありがとうございました。 編著『東日本大震災後文学論』『地域アート』、単著『新世紀ゾンビ論』『虚構内存在』『シン・ゴジラ論』

*2:『ウォーキング・デッド』『進撃の巨人』『ワールド・ウォーZ』『桐島、部活やめるってよ』『バイオハザード』『さんかれあ』『デッドアイランド』『ショーン・オブ・ザ・デッド』『アイアムアヒーロー』『屍者の帝国』『魔法少女まどか☆マギカ』『メタルギアソリッド』『ぼくのゾンビ・ライフ』『ウォーム・ボディーズ』『ぞんびだいすき』『がっこうぐらし! 』『セーラーゾンビAKB48』